池尻隼人(常波高校)「勝てよ!たくさん勝てよ!俺達の分まで!」
エースとリベロもチームに戻っていよいよチームの体制が整った烏野高校排球部はインターハイ宮城県予選に臨みます。トーナメント方式で1回負ければそこで終わりという中で組み合わせが決まると、烏野の1回戦は常波高校と戦うことに。
常波のレギュラーである池尻は烏野の主将の澤村とは中学時代のチームメイトという仲。中学時代の回想シーンでは、強豪相手に一人奮闘する中学時代の澤村の姿が描かれている。澤村と池尻、それぞれのバレーに対する向き合い方の違いがそこにはあって、でも今こうしてネットを挟んで真剣勝負する二人。烏野と常波の実力の差は明らかだが、中学時代の澤村を思い出し必死にボールを追う池尻。しかし試合は烏野が圧倒し一方的な試合展開となっていく。
まさに「烏野の復活」といった回だが、青葉城西などの強豪校だけでなく、こうして1回戦で散っていくチームにも焦点を当てていくあたりに心が動かされますよね。
烏野の勝利で初戦を終えると負けた常波の池尻は体育館のベンチで物思いにふける。
俺にしては頑張ったよな。それなりにサボらずやったし。
これで終わりか。早かったな。まだ6月だぞ。
そして烏野の澤村の所へ行く池尻。
池尻「澤村!勝てよ!たくさん勝てよ!俺たちの分も!」
澤村「あぁ!受け取った!」
このシーン、何度見ても飽きないなあ。青春が詰まった名シーンですよね。
アニメでは描かれなかった部分もありましたね。
「澤村!勝てよ!たくさん勝てよ!」のあとに、
(あぁ言いたくない、こんなの、なんかダサいし使い古された”台詞”みたいだし引かれるかもな)
(でも、それでも言っておかなくちゃ)
「勝てよ!俺達の分も!」
池尻の心の声が原作では書かれていて、それもまた良いんですけどね、アニメということで声での表現に思いを込めて、アニメではあんな風に仕上げたのでしょうね。
澤村に思いを託して二人が別れたあと、池尻の後ろ姿を目に焼き付ける日向のシーンがすごく印象的で、この回は「勝者と敗者」とタイトルがつけられていますが、ずっとずっと先の話になりますが、
「今日敗者の君たちよ、明日は何者になる?」というあのシーンにまで繋がっているように思えてなりません。
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